事故が絶えない荒山の禁忌
どんな伝承か
上滝山沢の一帯には畑が広がり、戦後もかなり奥まで作られていたが、近年は手間がかかるとして放置されている。この一帯の山は、別に荒山あるいは荒い山と呼ばれることがある。かつては木を伐るヤマゴが、今では営林署の職員が、この山を特別に扱ってきた。荒山と呼ばれる場所で伐採やそのほかの作業を行うと、必ずといってよいほど大きな事故が起きると考えられているためで、そこへ入って働くときには格別の注意を払わなければならないとされているのである。なお、上滝山沢のほかに口広沢の一帯も荒山の別称をもつ。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
脇野沢村史 民俗編――伝説と世間話・キツネ伝承(脇野沢村(編)・脇野沢村史・自治体史(民俗))
『脇野沢村史 民俗編』第七章・口承文芸所収の伝説と世間話。青森県下北半島・脇野沢村の口承を採録する。脇野沢を七地域に分けて語る地名起源伝説、子供を脅す妖怪モコ・ジョジョ、海に現れる亡者船、そして数多く語られるキツネ伝承を中心とする。