愛宕山に灯るキツネの嫁取りの列
どんな伝承か
脇野沢では、キツネの嫁取りと呼ばれる現象が語られている。土地でキツネ火と言われるもので、蛸田・瀬野・脇野沢・その上流・九艘泊と、村のほぼ全域で目にすることができるという。愛宕山に明かりの行列が並ぶと、それがキツネの嫁取りだとされる。誰かが、あっキツネの嫁取りだ、と声を上げているうちに、行列の灯は端の方から順に一つずつ消えてゆくのだと伝わる。また山の畑で女たちが働いていると、木を転がすような音が聞こえてくることがあり、キツネの鳴き声に似ているわけでもないが、これもキツネの仕業だろうと話し合ったという。
原典より
キツネの嫁取りと呼ばれる現象が起こる。—— 脇野沢村史 民俗編――伝説と世間話・キツネ伝承(脇野沢村(編)・脇野沢村史・自治体史(民俗)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
脇野沢村史 民俗編――伝説と世間話・キツネ伝承(脇野沢村(編)・脇野沢村史・自治体史(民俗))
『脇野沢村史 民俗編』第七章・口承文芸所収の伝説と世間話。青森県下北半島・脇野沢村の口承を採録する。脇野沢を七地域に分けて語る地名起源伝説、子供を脅す妖怪モコ・ジョジョ、海に現れる亡者船、そして数多く語られるキツネ伝承を中心とする。