火種と引き換えに棺桶を預かる嫁
どんな伝承か
「正直なお嫁さんの話」は、話型でいう大歳の火にあたる昔話である。決して絶やしてはならないとされる炉の火種を、嫁が大歳の晩に絶やしてしまう。困った嫁は通りかかった爺さんから火種を分けてもらうが、その代わりに棺桶を預かることになり、気が気でない。とうとう堪えきれずに家の者へ正直に打ち明けると、棺桶の中から小判が出てきた。この嫁さんは毎日正直に一生懸命働いたから神様がご褒美をくださったのだ、と語り納められる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
脇野沢村史 民俗編――伝説と世間話・キツネ伝承(脇野沢村(編)・脇野沢村史・自治体史(民俗))
『脇野沢村史 民俗編』第七章・口承文芸所収の伝説と世間話。青森県下北半島・脇野沢村の口承を採録する。脇野沢を七地域に分けて語る地名起源伝説、子供を脅す妖怪モコ・ジョジョ、海に現れる亡者船、そして数多く語られるキツネ伝承を中心とする。