子を奪われて悟った鬼子母神
どんな伝承か
安産と育児を守る神に鬼子母神がある。五百人もの子を持ちながら、町へ出ては人の子をさらって食う鬼神であった。そこで釈迦が、鬼神のいちばん可愛がっていた末の子を隠して戒めた。子を失って初めて、鬼神は我が子を奪われた親の悲しみを知り、以後は子供を守ることを誓ったという。この神は日蓮宗の人々に篤く信じられ、中田の東城寺や畔屋の万福寺の鬼子母神信仰がそれにあたる。桜木町に立つ南無子安鬼子母神と刻んだ題目塔も、子の健やかな成長を願う親の切実な心の表れであろう。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
柏崎市史資料集 民俗篇(柏崎の民俗)――信仰と俗信(柏崎市(編)・柏崎市史・自治体史(民俗))
新潟県柏崎市の信仰と俗信を網羅する。