白狐を踏み殺した祟り
どんな伝承か
T屋の当主の父の兄が子供の頃、どうしても治らない病気になった。東京の鬼子母神に伺うと、兵隊ごっこで遊んでいるときに白狐の子を踏み潰したので子供の命を取るという、たいそうな怒りだと告げられた。家では、この子は長男で稲荷の上げ下げをしているのだからと伺いを立て、命だけは助けるが足りないものを一つ作ってやると言われた。病は治ったが臍が腐り、病院で取ってしまった。臍がないので力が入らず、車井戸も汲めなかったという。稲荷は御利益もあるが一番怖い荒神だと語られる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
取手市史 民俗編2――将門伝説・怪異(取手市(編)・取手市史・自治体史(民俗))
『取手市史 民俗編2』第四〜六節所収の伝説・不思議な話・祟り。茨城県取手市に伝わる口承を採録する。