旅人が岩の上に忘れたぼろ包みを村人が捨てても翌日また岩に戻る…
どんな伝承か
神石郡油木町にある石神さんの由来はこうである。昔、伊勢詣りの旅人が、汚いぼろ包みをある岩の上に置き忘れていった。翌日、村人が通りかかって見つけたが、汚いので捨てた。ところが翌日もまた、同じ岩の上に上がっている。それが数日続いたので中を開けてみると玉串が入っていたので、その玉串を神体にして岩を祀った。その後、邪魔になるというので石屋が鑿を入れて割ろうとすると、真赤な血が出た。またこの石は毎年大きくなり、もとは床ほどであったのが、今は天井の高さまで伸びたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
広島県史 民俗編――伝説の分布(広島県(編)・広島県史・自治体史(民俗))
『広島県史 民俗編』所収の伝説の分布論。広島県(安芸・備後)に伝わる伝説を、その素材と分布の地域的特色から論じる。