峠に祀られたダリボトケ
どんな伝承か
山道で急に腹が減って動けなくなるのは、ヒダルガミやダリという餓鬼が憑くためだといわれた。北設楽郡設楽町の和市から振草の小林へ越える峠には、岩苔を採っていて餓死した人を祀ったと伝える祠が一基あり、これをダリボトケ、あるいはダリガミと呼んで、ダリに憑かれる話が語られてきた。日間賀島の八十九峠にも行き倒れを祀ったというダリボトケがあって、そこでも同じようにダリが憑くという。旅や山仕事には飯を少し残し、餓鬼へ供える用意をするものだとされた。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
暮しの中の妖怪たち(岩井宏実・岩井宏実・民俗学・昭和(現代民俗学))
民俗学者・岩井宏実による妖怪事典『暮しの中の妖怪たち』。日本各地の妖怪を暮しの空間(山・海・道・家・屋敷)ごとに、約六十項目にわたり具体例とともに解説する。