十日夜(犬の供養・弘法大師と麦種)
どんな伝承か
北本市に伝わる十日夜(とうかんや)は旧暦十月十日、「犬の供養の日」とされる。伝説によれば、弘法大師が中国を訪れた際、農家の庭先にあった麦の種をひとつかみ盗み杖に隠して立ち去ろうとしたところ、犬が吠えて止まなかった。飼い主は疑いを詫びて犬を打ち殺してしまい、大師はその犬の命と引き換えに盗んだ麦種が日本の麦になったのだという。この犬を供養するため、十日夜にはぼたもちを作って供える習わしになったと伝えられる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
北本市史 第6巻(民俗編)――伝説(北本市(編)・北本市史・自治体史(民俗))
『北本市史 第6巻(民俗編)』第十一章所収の伝説。埼玉県北本市に伝わる口承を採録する。