赤子の風邪を治すシャブキ稲荷
どんな伝承か
風邪を治してくれる神仏として、深井七丁目の磯崎家の屋敷の西隅に祀られていた住吉神社が知られる。シャビキバア、シャジキ婆あ様、シャブキ稲荷などと呼ばれ、もとはしわぶき婆あのことである。赤ん坊の風邪を治すといわれ、深井の人はもちろん、鴻巣市常光の上谷や下谷のあたりからも参る人があった。願を掛けるときは賽銭を上げ、治ると白い米の団子を供えた。昭和四十年ごろまでは参詣する人がいたという。ほかに二ツ家のおしゃもじ様は、奉納されたしゃもじを借りて飯を盛って食べ、治れば新しいしゃもじを返す。北中丸の小川家のオクマン様も百日咳などに効くとされた。
原典より
この神様は、赤ん坊の風邪を治してくれるので、深井はもちろん常光(鴻巣市)の上谷、下谷あたりからも来た。—— 北本市史 第6巻(民俗編)――伝説(北本市(編)・北本市史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
北本市史 第6巻(民俗編)――伝説(北本市(編)・北本市史)
『北本市史 第6巻(民俗編)――伝説』は、北本市の市史民俗編のうち、第十一章「伝説・世間話・昔話・諺」の冒頭部分である。章の「はじめに」で四者の性格を説いたのち、第一節「伝説」に蒲桜・龍灯杉・一夜堤や多くの塚の伝承、送りオオカミ・河童・禁忌動物、おたきあげ・十日夜の由来など四十二項目を収める。多くの項目は見出しに石戸宿・高尾などの伝承地を添え、話者名や「埼玉県伝説集成」などの出典を▽で示す。