物忌みと斎み
どんな伝承か
物忌みのうち斎みの習俗。正月には家の入口に山から迎えた松と、身心を清めて綯ったおしめを飾り、家長が身を浄めて棚板を新しい縄で吊り、天照皇大神宮と諏訪神社のお札を祀った。上区では歳とりの晩から御神酒・御洗米・供餅を上げ、家族は手を洗いうがいをして朝晩礼拝したという。春秋の明神様の祭では氏子が境内を清め、氏子総代が鳥居や拝殿にしめを張って聖域を設けた。町内の諏訪社や宮浦神社を回ると多くに水鉢があり、氏子はそこで手を洗いうがいをして参拝したとみられる。宮ノ本遺跡の発掘調査のときも、現場の四隅に竹を立ててしめを張り、松と御幣を立てて祝詞をあげ、一同がお祓いを受けて調査の無事を祈願した。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
佐久町誌 民俗編――俗信(佐久町(編)・佐久町誌・自治体史(民俗))
長野県『佐久町誌 民俗編』所収の俗信。佐久町(現佐久穂町)に伝わる予兆・占い・まじない・物忌み・民間療法を地区ごとに採録する。