街路の形が風の字に似ており
どんな伝承か
越中の井波町は、街路のかたちが自然に風の字に似ているといい、実際に非常に風の強い町である。そこで人々は、風が強いのは市街そのものが風の字に似ているからだと言い合っている。同じ類の話として、伊豆の妻良の港は市街のかたちが自然に水の字の形をなしているから古来火災が起こったことがないと言われ、越中の氷見町は、もと火見と書いたが火災が頻繁なので、氷見と改めれば火事がなくなるだろうという衆説から改称したという話が挙げられている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
迷信の諸相・宗教の真相(井上円了・明治(妖怪学))
『妖怪博士』井上円了による『迷信の諸相・宗教の真相』。迷信を道理に背くことを誤って信じる心理と定義し、妖怪学の立場から全国を巡遊して各地の迷信を実地に報告・批判する(迷信打破)。