回向院に始まる勧進相撲と力士の神力
どんな伝承か
相撲が興行として行われるようになったのは江戸時代のことで、大火や洪水の犠牲者を弔うために建てられた両国の回向院が、檀家を持たず運営に行き詰まって勧進相撲を打ったのが始まりだといわれる。もともと相撲は神事であり、神社の境内での取り組みの勝敗でその年の豊凶を占った。祭日に土俵へ上がる力士は神の力を託された者とされ、神秘的な力が認められていた。今も勝ち力士が花道で体を触られるのは、その力にあやかろうとする古い信仰の名残と考えられる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
王権の呪術的起源(ジェイムズ・G・フレイザー・近代(人類学)/日本民俗)
人類学者J・G・フレイザーの王権論『王権の呪術的起源』全9講に、日本民俗のエッセイ(第六天の魔王・ひのえうま・三隣亡・一つ目小僧・即身仏・縁切り榎・神隠し・相撲・河童)を合本した書。