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御蔵橋の堀で魚を呼び止める声

所在地東京都墨田区(御蔵橋)
出典怪異雑考2-本所七不思議

どんな伝承か

本所七不思議の一つ。釣りを禁じられた堀で竿を出すと面白いように釣れ、魚籠はたちまち一杯になる。ところが帰ろうとすると、人影もないのに置いていけと呼ぶ声がする。魚を戻せば何事もないが、持ち帰れば祟られるという。場所は御蔵橋のあたりとされ、いまでは堀は埋め立てられて小さな原っぱとなり、橋が一つ残るだけである。紹介者は声の主を堀の管理人の老人と見て、釣らないでくれと頼んでも聞き入れられないので、薄暗くなった頃合いに帰る釣り人へ不気味な声を掛け、祟りの噂まで言いふらしたのではないかと推している。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

怪異雑考2-本所七不思議(西郊民俗・昭和46年以降(取材記事含む))

本書は江戸時代の東京・墨田区を舞台とした「本所七不思議」と呼ばれる怪談伝承7話、および山形県の火事予知現象を記録した民俗学的研究である。足洗い屋敷から置いてけ堀まで各話について、超自然的な解釈ではなく、当時の生活環境における光学的錯覚、音響現象、心理作用、自然現象として合理的に検証・再解釈している。幻覚、怨念、祟りなどとして民間で伝承された現象の背後にある科学的・心理的メカニズムを明らかにする点が特徴。

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