拒食症の果てに受けた死の警告
どんな伝承か
絶食を続けるうち、古口樹美さんは三、四週目から食べ物を見たりにおいをかいだりするだけで吐き気を催すようになり、街でも食べ物の店を避けて歩き、スーパーにも入れなくなった。一カ月を過ぎると貧血や脱水で倒れるようになり、やめようと思っても体が何も受けつけず、体重は三十五キロまで落ちた。娘をガンで亡くした近所の女性は、彼女の腕をさすりながら娘の最期と同じ状態だと言い、このままでは死んでしまうと忠告した。歌謡ショーの後に胸が苦しくなって病院へ運ばれたときには、無理なダイエットで血管がぼろぼろだと言われ、これ以上続ければ死ぬと医者に警告された。
原典より
そのとき医者に、無理なダイエットで血管がボロボロになっているといわれて、『これ以上ダイエットをつづけたら死ぬよ』といわれました。—— 証言・臨死体験(立花隆・臨死体験・ノンフィクション・1996年(平成8年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
証言・臨死体験(立花隆・臨死体験・ノンフィクション・1996年(平成8年))
『証言・臨死体験』は、立花隆が文藝春秋の雑誌『クレア』に連載し、一九九六年に単行本として刊行した臨死体験の証言集である。俳優の安田伸、作家の水上勉、彗星探索家の木内鶴彦、プロレスラーの大仁田厚、映画監督の羽仁進など、病気や事故で死の淵に臨んだ二十三人の体験を、本人や家族からの聞き取りで記録する。各章は人物の略歴と前置きに続けて問答形式の談話を載せ、本人の著書や手記からの引用も交える。