七つの時父が一家をまとめて福岡へ行った
どんな伝承か
福岡県福岡市橋口町での話。語り手が七つの時、父が一家をまとめて福岡へ移った。そこは非常に陰鬱な、寺のような感じのする家であった。母は長く患っていた。夏のことである。夜半になると毎晩目が覚める。すると蚊帳越しに、時計のかかっている柱のところに人が立っている。それが毎晩で、黒い影のような人であった。父に話しても取り合ってくれないので困った、と語り手は言った。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話(松谷みよ子・民話・口承文芸・昭和)
松谷みよ子『現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話』を小話単位で全699話収録。死の知らせ・予兆、あの世(地獄・極楽)へ行った話、死者からのサイン、生まれかわりなど、生死とあの世にまつわる現代の民話を全国から採集し地域・話者つきで収録する。各話に採集地(都道府県・市区町村)と話者・回答者を可能な範囲で付す(県判明606話・市区町村判明489話、戦地や場所不明の話を含む)。原典は読者からの投稿・採訪に基づく現代民話の集成。