店屋町の丸まげの女
どんな伝承か
大正八年秋、博多の店屋町の洋服屋に幽霊が出るとうわさが立った。同じ町内に住む速水真珠洞が洋服屋の主人から聞いた話によれば、夜中にはしごがミシミシと気味の悪い音を立てて鳴るという。ある夜、何の音だろうとのぞいたところ、丸まげを結った若い女が二階から降りて来ていた。その洋服屋はなかなか繁盛していたが、間もなく引っ越して行った。あとに呉服屋や陶器屋が移ってきたが、いずれも長く住みつかなかった。この店屋町の幽霊屋敷は当時、全市の話題になったほどだという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本怪談集 幽霊篇(今野圓輔・今野圓輔・日本怪談集・昭和(怪談集成))
日本各地の幽霊・人魂・生霊の実話怪談を十章+幽霊外伝に分類して集成する。