餓死した七人の坊主と七つの石地蔵
どんな伝承か
東京都八丈島、中之郷の東に、小岩戸岬を南端とする東山が横たわる。むかし島流しにされた七人の坊主が中之郷あずかりとなったが、誰も相手にせず食べ物も与えず追い出した。坊主たちは東山の頂上近くに住み、とうとう七人とも餓死した。以後、夜ごと白衣の亡霊が民家の付近を歩き回り、不作や家畜の死が続いたので、ミコに拝ませると七人の坊主の祟りと分かり、頂上の神木の下に七つの石地蔵を建てて霊を慰めた。昭和二十七年、東山を横断する林道工事の際、村民が坊主の悪口を歌にしたところ、翌十一月十九日に現場の七人が山くずれで生き埋めになったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話(松谷みよ子・民話・口承文芸・昭和)
松谷みよ子『現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話』を小話単位で全699話収録。死の知らせ・予兆、あの世(地獄・極楽)へ行った話、死者からのサイン、生まれかわりなど、生死とあの世にまつわる現代の民話を全国から採集し地域・話者つきで収録する。各話に採集地(都道府県・市区町村)と話者・回答者を可能な範囲で付す(県判明606話・市区町村判明489話、戦地や場所不明の話を含む)。原典は読者からの投稿・採訪に基づく現代民話の集成。