佐田
どんな伝承か
福井県三方郡美浜町佐田の芳春寺での話。永井庵主によれば、三十二年前(昭和二十五年)に語り手の父が四十三歳で亡くなった時、庵の一室でお布施の金額と名前を書いていると、閉め切った部屋なのに一陣の風が吹き、紙片が舞い上がったという。父と庵主は同級生であった。また、檀家の者が死ぬと必ず本堂の戸が開くといい、その音を聞いて、誰か死んだなと知るのだという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話(松谷みよ子・民話・口承文芸・昭和)
松谷みよ子『現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話』を小話単位で全699話収録。死の知らせ・予兆、あの世(地獄・極楽)へ行った話、死者からのサイン、生まれかわりなど、生死とあの世にまつわる現代の民話を全国から採集し地域・話者つきで収録する。各話に採集地(都道府県・市区町村)と話者・回答者を可能な範囲で付す(県判明606話・市区町村判明489話、戦地や場所不明の話を含む)。原典は読者からの投稿・採訪に基づく現代民話の集成。