二十年程以前から時々うわさになったり、新聞紙上で報道
どんな伝承か
美浜町坂尻と佐柿の間には椿峠があり、トンネルが開通して便利になったが、この周辺で時々怪異が起きる。二、三年前、トンネル通過中の運転手が何気なくルームミラーを見ると、乗せているはずのない女が映っており、慌てて急ブレーキを踏んで後続の車と追突しそうになった。以前にも、タクシーの運転手が坂尻の村はずれで女を乗せると墓地のあたりでいなくなることが度々あった。近くの機織池を背に小学校の先生が写真を撮ると見知らぬ女が写り、坊さんに供養してもらったという。坂尻の家の嫁が若死にし、成仏できず迷っているのだろうと村の人は言う。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 ― 偽汽車(松谷みよ子・民話・口承文芸・昭和〜平成)
松谷みよ子『現代民話考 ― 偽汽車』を小話単位で全525話収録。汽車・船・自動車などの乗り物にまつわる現代の民話・怪談を全国から採集。狐狸が汽車に化ける偽汽車、船幽霊、タクシーに乗る幽霊などを地域・話者つきで収録する。各話に採集地(都道府県・市区町村)と話者・回答者を可能な範囲で付す(県判明496話・市区町村判明359話、戦地や場所不明の話を含む)。原典は読者からの投稿・採訪に基づく現代民話の集成。