長野氏の家臣鹿間某が霊夢で得た名犬を
どんな伝承か
永禄年間、伊勢の長野氏の家臣鹿間某は、霊夢によって河芸郡別保村の影重で名犬を得た。あるとき山で猟をしていると、犬が中途でしきりに吠えて行く手を遮った。獲物の数が千に及ぶと猟犬はその主を喰うという言い伝えの例かと思い、鹿間はその首を斬った。すると犬の頭はたちまち大蛇に喰いついた。鹿間は大いに悔いて犬塚を築き、自ら高野山に上って供養したと『三重県伝説集』は伝える。安濃郡長野村(現・津市美里町域)に伝わる忠犬譚である。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説名彙(柳田国男・日本放送協会・昭和25年刊)
柳田国男・日本放送協会編『日本伝説名彙』を全650話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。