雨の夜ごとに薬罐が転がる坂
どんな伝承か
東京都杉並区、旧井荻町上荻窪本村に薬罐坂と呼ばれる坂がある。昔、雨の夜ごとに、坂の中程に薬罐が転がっているという怪事があったので、この名が付いたという。豊多摩郡誌に載る伝えで、今も時としてその薬罐が出ることがあるといわれている。持ち主も正体も知れぬ薬罐がただ坂に転がるという怪異が、そのまま坂の名になった伝承である。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説名彙(柳田国男・日本放送協会・昭和25年刊)
柳田国男・日本放送協会編『日本伝説名彙』を全650話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。