道灌が雨宿りしたという大椎
どんな伝承か
王子権現の拝殿の西、茶見世のそばに道灌雨宿りの椎と呼ばれる木がある。高さ八十尺余り、幹回りは目通り十六尺という巨木で、狩りの途中に驟雨に遭った太田道灌がこの木陰で雨をしのいだと伝える。道灌がここで兵揃えをしたともいい、道灌手植えの椎だという説もあって、確かな文献がない以上どれとも決めがたい。ただ道灌四百五十年祭にあたって東京市が出した書物に道灌雨宿りの椎と記されているので、筆者はその説を採っておくと書いた。この宮を王子権現と呼んだのは維新前で、今は王子神社である。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
行楽と史蹟の武蔵野(寺島裕・昭和初期(1920年代~1930年代))