美作阿波村の惟喬親王由来書
どんな伝承か
美作の木地屋については「東作誌」に、苫田郡加茂村倉見および同じ郡の阿波村などに住む者が、いずれも同一の家伝書を蔵していることが記されている。阿波村には木地挽きが五戸あって、いずれも苗字は小倉であった。惟喬親王御由来書の署名者が大蔵卿惟仲・民部卿頼貞および藤原定勝の三人である点は、江州君ヶ畑に現存するものと同じであるが、君ヶ畑本が承平二年壬辰とするのに対し、作州のものはそれではあまりだと思ったか、承久二年庚辰となっており、しかもいずれも干支に誤りがない。驚くべき年代記の知識であると柳田は評している。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
定本柳田国男集 第4巻(柳田国男・定本柳田国男集)
柳田国男編『定本柳田国男集 第4巻』を全822話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。