いぼ地蔵(その二)
どんな伝承か
桶川市町谷の東南、民有地にいぼ地蔵がある。いぼを治す霊験があるとされ、いぼのある者は袈裟を借りてきて患部に当て、治ると倍にして返したという。明治になってからも大宮や桶川から人力車で拝みに来る者が多かった。由緒は詳らかでないが、高さ三尺の地蔵で、銘に「為六人之菩提也延宝七乙未天八月吉日施主敬白」とある。もとは下宿の大野・野本家の墓地にあり、六人とはその家の六人を指すものであろうという。現在地へ移ったのは江戸末期である。
原典より
川口市、桶川市、上福岡市、東松山市、滑川村、熊谷市、行田市、羽生市、越谷市、蓮田市、栗橋町、名栗村など、県内各地に存在する。—— 埼玉県伝説集成——分類と解説 中(韮塚一三郎・埼玉県伝説集成・昭和40年代刊(中巻・歴史伝説)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
埼玉県伝説集成——分類と解説 中(韮塚一三郎・埼玉県伝説集成・昭和40年代刊(中巻・歴史伝説))
韮塚一三郎『埼玉県伝説集成——分類と解説 中』(歴史伝説の巻)を全608話・伝説(土地別の異伝)単位で収録(<解説>・[参考]・和歌・注は本文に内包)。埼玉県下の歴史伝説(塚・城址・古戦場・武将〈新田義貞・畠山重忠・太田道灌ら〉・史跡・寺社縁起等)を、所在地(市町村・字・社寺)と出典(新編武蔵風土記稿・各市町村史等)を付して体系的に集成した中巻。