糯米の訴訟に勝った赤飯の祭
どんな伝承か
板橋区小豆沢の小豆沢神社では、六月十五日に赤飯祭りが行われる。この一帯がまだ入江だったころ、暴風雨で糯米の刈束が大量に流れ着いた。村人がこれを調製して食料にしたところ、稲束を流された川上の村々が騒ぎだし、面倒な訴訟になったという。小豆沢の側は十二天、いまの小豆沢神社に勝訴を祈って裁きにのぞみ、思いどおり勝った。喜んだ村人は糯米をめぐる争いだったからと赤飯をたくさん蒸し、神前に供えて盛大に祝ったのが祭りの起こりだと伝わる。この赤飯を妊婦が食べると産が軽いともいう。
原典より
板橋区小豆沢の小豆沢神社の赤飯祭りは、六月十五日におこなわれる。—— 武蔵の伝説(大島建彦/渡辺千佳子・日本の伝説・昭和51年(1976)刊) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
武蔵の伝説(大島建彦/渡辺千佳子・日本の伝説・昭和51年(1976)刊)
大島建彦・渡辺千佳子『武蔵の伝説』(角川書店「日本の伝説」シリーズ・昭和51年=1976刊)を全799話・伝説単位で収録(巻頭「はじめに」は除く)。旧国「武蔵」=東京都・埼玉県および神奈川県の一部(川崎・横浜など)にまたがる伝説を、木/石・岩/水/塚/坂・峠・山/祠堂/家・村/祭礼・行事 の八部門に分類して集成する(内訳 東京都371・埼玉県353・神奈川県75話)。