機を織り終えた下女マツの黒髪
どんな伝承か
阿権にマツというヤンチュー、すなわち下女がいて、想いを寄せる若い男がいた。マツは村はずれの岩穴にこもって機を織っていた。ある日、あと少しで布が仕上がるというところで日が落ちる。もうしばらく照らしてほしいとつぶやくと、あたりは急に明るくなった。布は織り上がったものの、そのぶん太陽は燃え尽きてしまい、世は深い闇に沈んだ。マツの黒髪が近くの崖の淵で見つかったのは、それからのちのことである。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第15巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第15巻』所収の「文化叙事伝説」「自然説明伝説」全185話(奄美・沖縄=南西諸島)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。