真玉橋の人柱
どんな伝承か
那覇市首里石嶺に伝わる話。真玉橋はいくら架けても流されて立派に架からなかった。橋を造った人が思案していると、七ムーティー(七色元結)をして村々を拝んで回る女が通りかかり、七ムーティーの人を埋めなければ橋は架からないと言った。近くを捜しても他にいないので、その女の髪を見ると七ムーティーをしていた。女は橋に埋められることになり、別れぎわ娘に、顔は美しいのだから人より先に物を言うなと言い残した。父と娘は山原へ移り、娘は十七、八になっても口をきかなかった。のちに橋を受け持った役人が国頭で娘を見つけ、詫びとして嫁に迎えることになる。父が、母の言いつけを守っているのだろうが、これからは出世するのだから口を開きなさいと言うと、娘は初めてしゃべった。この人は出世して首里へ上ったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第15巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第15巻』所収の「文化叙事伝説」「自然説明伝説」全185話(奄美・沖縄=南西諸島)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。