猫岳
どんな伝承か
娘巡礼が高森を過ぎ、火の尾峠を越えて宮地へ出ようとした際、根子岳の中腹で道に迷い日が暮れてしまった。谷川で洗濯をしていた老婆に道を尋ねると、振り向いたその顔は口が耳まで裂け、眼がらんらんと光る恐ろしい形相だった。巡礼は逃げ出し、老婆はたらいを抱えて水を浴びせながら追いかけてきた。宮地の近くでようやく夜が明けたが、水のかかった所には猫の毛が現れていたといい、根子岳には昔から人を食う大猫が棲むと伝えられている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第14巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第14巻』所収の「文化叙事伝説」「自然説明伝説」全75話(熊本・宮崎・鹿児島=南九州)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。