長浜の聖さま
どんな伝承か
昔、高野山から来た六部が出石寺参拝のため穂積の宮地に泊まった。三軒ほどの連中が、六部が金を持っているのに目をつけて殺そうとたくらんだ。出石寺の近くまで行って殺すには朝早く発たせねばならないので、竹んぼに湯を入れて鶏の足を温め、とんでもない時刻に鳴かせた。六部を誘い出し、登り道で一人、刈屋で一人を仲間に加え、聖が駄場のなだらかなところで首をはねたが、一度では落ちなかったという。それ以来祟りが出て、あちこちで死人が出た。恐ろしくなってひじり塚をつくり祭り、鶏も買わないといって買わず、その家々もみな滅んでしまった。今はそこをひじりんくぼといい、塚がある。
原典より
<高木―「濁り渕」 柳田―「聖谷」>昔、高野山から六部が出石寺参拝のため、穂積の宮地に泊った。—— 日本伝説大系 第12巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第12巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第12巻』所収の「文化叙事伝説」全139話(香川・徳島・愛媛・高知=四国)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。