苗を植えた地蔵の足に付いた泥
どんな伝承か
ある百姓が、今日のうちに田植えを終えねばと、西に傾いた日を気にしながら早苗を配り、植えつけにかかった。ところが間もなく日が暮れてしまい、配った苗をそのままに家へ帰った。翌朝、田に出てみると、配った分の苗がきれいに植わっている。不思議に思った百姓が、日頃信心する地蔵に参ってみると、その足には田の泥がたっぷりと付いていた。地蔵が代わりに植えてくださったのだと悟った百姓は、以来いっそう信心を厚くし、その田を地蔵尊に寄進した。村人はこの田を共同で作り、収穫した米を地蔵へ供えたという。
原典より
<柳田―「田植地蔵」>むかし、百姓が田植えをしていた。—— 日本伝説大系 第12巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第12巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第12巻』所収の「文化叙事伝説」全139話(香川・徳島・愛媛・高知=四国)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。