牛島に現れた牛鬼と二人の侍
どんな伝承か
天文年間、熊毛郡の牛島に、頭は鬼で胴は牛という牛鬼が現れ、老人や子どもをさらって食らった。島の者は恐れて家も畑も捨て、次々に島を離れたという。折しも時化に遭って流れ着いた藤内道信と御旗信重の二人の侍がこれを聞いて同情し、退治を買って出たが、牛鬼は思いのほか強く討ち取れない。そこで本土の弓の名人である城高経・明兼の兄弟に助力を求め、ようやく射止めたと伝える。島には今も二人の子孫という家柄が続き、敬われている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第10巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第10巻』所収の「文化叙事伝説」および「自然説明伝説」全85話(岡山・広島・山口=中国地方)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。