橋のかけくらべ
どんな伝承か
むかし、東城町帝釈の鬼神山に、二匹の鬼の親分がそれぞれ大勢の子分をひきつれて住んでいた。あるとき酒を飲みながら勢力を競い、けんかをすればどちらかが負けて互いに損だというので、けわしい崖のある川に橋のかけくらべをすることにした。日が暮れてから朝日が出るまでの間に石の橋をかけ、どちらがよくできたか二人で見て歩くと決めた。両親分は子分を叱りつけて大石を運ばせ、せっせと橋を造ったが、朝になると一方の橋はみごとにできあがり、もう一方は半分しかできていなかった。負けた親分は勝った親分の弟分になり、りっぱにできた橋が雄橋、半分しかできなかった橋が今の雌橋だという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第10巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第10巻』所収の「文化叙事伝説」および「自然説明伝説」全85話(岡山・広島・山口=中国地方)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。