緋々猿を倒した犬を祀る杉の犬神石
どんな伝承か
林村では、村祭の夜に娘を一人ずつ神へ人身御供として差し出すならわしがあったという。祭が近づいて村じゅうが沈んでいたところへ若い猟師が訪れ、化け物の正体を暴いてやるから犬を多く貸せと申し出た。当夜、猟師と犬は茂みに身を潜め、拝殿には娘の代わりに長持が据えられた。夜更けに何者かが長持へ近づいた瞬間、猟師と犬が一斉に躍りかかる。死闘の末、夜が明けてみると大きな緋々猿が息絶え、犬も何頭となく骸になっていた。村人は犬の働きに報いるため、杉の犬神石を祀ったのだという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第8巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第8巻』所収の「文化叙事伝説」および「自然説明伝説」全133話(滋賀・京都・兵庫=近畿)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。