宮島の俊寛
どんな伝承か
富山県氷見市坪池に伝わる。氷見の土倉から坪池へ向かう途中に沙弥殿という丘陵があり、宝篋印塔が立っていて、人々はあまり近寄らない。昔、俊寛僧都が鬼界島へ流されたとき、ひそかに越中の宮島郷へ隠れ住んだ。俊寛を慕う八右衛門、七蔵ら七人は宮島に近い沢川に住みつき、平康頼と丹波成経は能登の三明への流罪ですんだ。あるとき俊寛はひそかに二人を訪ね、坪池の方へ来たところで日が暮れた。通りかかった坪池の右門が石動への道を教えたが、翌日、右門が山を見回ると大岩の近くで老僧が行き倒れていた。里人と相談し、村はずれの小山に埋葬した。秋になって有王という若者が老僧を訪ねて来て、事情を聞くと涙を流し、塚と石の印塔を建て、下の岩屋を住家として墓守となった。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第6巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第6巻』所収の「文化叙事伝説」全44話(福井・富山・石川=北陸)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。