湯殿を離れた隙と金王丸の逃走
どんな伝承か
金王丸は源義朝に仕えた従童だった。平治の乱に敗れた義朝が尾張の長田忠致を頼って落ちのびたとき、義朝は計略にかけられ、入浴中を長田の家来に討たれてしまう。義朝の刀を持って湯殿に控えていた金王丸が、湯上がりの支度を取りに浴室を離れた、そのわずかな隙のことだった。金王丸は四、五人を斬り伏せ、鞍もない馬にまたがって逃れ、ついに余川へたどり着いてそこに住みついたという。その子孫は渋谷を名のった。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第6巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第6巻』所収の「文化叙事伝説」全44話(福井・富山・石川=北陸)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。