墓地に立った無縁仏の火柱
どんな伝承か
昭和七年、五条川で最初の改修工事が行なわれ、山之腰では出た残土で墓地の土を盛った。その折、地区の人々の墓は丁寧に弔われたが、無縁仏には経を上げる者もなく打ち捨てられたままだった。ちょうどそのころ、宇福寺の郷東を通りかかった者が、山之腰の墓地の上に大きな火柱が立つのを目にしている。時を同じくして、工事の発起人の一人が原因の知れぬ病で一か月あまりも床に就いた。無縁仏をないがしろにした祟りではないかと考えて経を上げてもらうと、病はたちまち癒えたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
西春町史 民俗編2――霊と神・祈禱・怪異(西春町(編)・西春町史・自治体史(民俗))
『西春町史 民俗編2』第四節ほか所収の霊と神・祈禱・怪異・地名伝説。愛知県西春町(現北名古屋市)に伝わる信仰と怪異を採録する。