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結ばれぬ白狐の恋

所在地埼玉県桶川市大字川田谷(狐塚)
年代伝承
登場基助、善助、白狐の比翼塚を建てた百姓、白狐を捕らえて売った百姓
出典桶川市史 第6巻(民俗編)――伝説・昔話

どんな伝承か

白狐は千匹に一匹しか生まれない神の使いとして敬われていた。あるとき大高山と小高山の狐の群れに雄と雌の白狐が生まれ、立派に育ったが、土地に宮がないため使いにはなれず、やがて互いに慕い合うようになった。両山の間に住む貧しい百姓の基助は狐をかわいがったが、向かいに住む強欲な善助は白狐を狙っていた。雌狐が嫁入りするおぼろ月夜、善助は道端に罠を仕掛けて花嫁の白狐を捕らえ、遠くへ高値で売った。雄狐は嘆いて餓死し、王を失った狐たちは畑や家畜を荒らした。祟りと考えた基助は庭先に稲荷を祀り、二匹の比翼塚を建てて狐塚と名づけた。以後作物の被害は減り、基助の家は栄えたという。

原典より

そう思いつめた基助は、自分の庭先に稲荷様を立てて、白狐の比翼塚を立てました。—— 桶川市史 第6巻(民俗編)――伝説・昔話(桶川市(編)・桶川市史) より引用
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出典の文献について

桶川市史 第6巻(民俗編)――伝説・昔話(桶川市(編)・桶川市史)

『桶川市史 第6巻(民俗編)――伝説・昔話』は、桶川市の市史のうち民俗を扱う巻で、ここにはその昔話・伝説の部分と第四節「予兆・占い・禁忌・呪い・民間療法」が収められている。昔話・伝説は調査ではほとんど聞かれなかったため、「広報おけがわ」に連載した話を中心に、イットコショダンゴ、古池の大蛇、熊野神社の池の膳椀貸し、狐狸に化かされる話など二十余りを区分せずに載せる。俗信の節は、言い伝えを桶川・加納・川田谷の地区ごとに箇条で並べる。

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