亀山の空荼毘
どんな伝承か
十九世紀初頭、儒者橋本橘窓は随筆『橘窓自語』に、丹波国亀山の村々では死者を密葬した後にあらためて葬礼を行う風習があり、これを「からだび」と呼んだと記した。空荼毘の意だという。ある旧家では、葬儀の途中に俄かに空がかき曇り、火車が現れて棺の遺体をさらったという伝説が語られ、それゆえこの風習の存在を今なお口にしたがらない家もあるのだという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
霊魂の行方(最上孝敬・最上孝敬・葬送民俗・昭和(民俗学))
民俗学者・最上孝敬『霊魂の行方』。日本各地の葬送習俗を実地調査し、死者の霊魂がどこへ行きどう処理されるかを論じた葬送民俗研究の集成。