栃木の狸貉同種訴訟(たぬき裁判)
どんな伝承か
栃木県上都賀郡大萩村字酒野屋の橋本伊之吉は、狸と貉を同種としたことが罪とされて罰金二十円に処せられた。これを不服として大審院に上告したところ、大正十四年六月九日に無罪となった。理由は、動物学上は同種類であるが通俗的には異なる、というものである。これによって、狸と貉は法律上は別物ということになった。もともとたぬきもむじなも同一物で、ただ名称が違うだけであり、『新編常陸国志』は筑波郡狸淵村をムジナフチと読むと記している。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
動物妖怪譚(日野巌・日野巌・動物妖怪譚・大正・昭和初期)
博物学者・日野巌の古典的妖怪研究『動物妖怪譚』の前半(總論〜多爾具久)。