佐渡のフスマ
どんな伝承か
佐渡には「フスマ」という妖怪が伝わる。夜中、どこからともなく大きな風呂敷のようなものがフワリと飛んできて、人の頭をすっぽりと包んでしまうという。どれほどの名刀をもってしても切ることはできないが、鉄漿で黒く染めた歯で一度噛み切れば、たやすく切れるとされた。そのため昔はフスマへの用心として、男でも鉄漿をつける習わしがあり、近年まで佐渡では男のお歯黒が見られたのだという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
暮しの中の妖怪たち(岩井宏実・岩井宏実・民俗学・昭和(現代民俗学))
民俗学者・岩井宏実による妖怪事典『暮しの中の妖怪たち』。日本各地の妖怪を暮しの空間(山・海・道・家・屋敷)ごとに、約六十項目にわたり具体例とともに解説する。