明神さまの本体は蛇
どんな伝承か
野木明神の本体は蛇だと言われる。昔、位の高い神が日光街道を通ったとき、方々の神々が出迎えたのに明神だけが姿を見せなかった。迎えに行かせようと訪ねると、一の鳥居から三の鳥居まで七巻きするほどの大蛇が出てきた。体が大きすぎて出迎えは無理だろうと、鳥居に七巻きし首を一の鳥居の上にのせて迎えさせたという。また、病気の子を持つ親が明神に二十一日の願をかけたところ、満願の前日、参道に大きな松が倒れていて、よく見ると大蛇だった。それをまたがねば神前に行けなかったが、親はどうしてもまたげずに家へ帰り、子は死んでしまったという。
原典より
出迎えさせようとして訪ねてみると、一の鳥居から三の鳥居まで七巻きまわるほどの蛇が出てきた。—— 古河市史 民俗編――伝説(古河市(編)・古河市史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
古河市史 民俗編――伝説(古河市(編)・古河市史)
『古河市史 民俗編――伝説』は、古河市が編んだ市史の民俗編のうち、第一章「伝説と昔話」の伝説の節を収めたものである。古河市と周辺の総和町・野木町・北川辺町に伝わる沼や神木、三国橋の人柱、お菊卵塔などの墓地、源頼政や静御前、地蔵や野木明神の蛇にまつわる話を短く記す。伝説の特徴と分類を述べたのち、自然・社会・人物・信仰の四つに分けて収め、町名の由来を添え、昔話の節の冒頭で終わる。