指圧で万病を治すという心霊館
どんな伝承か
目黒に心霊館という所があり、指圧でどんな病も治すという評判が立っていた。持病の神経痛に苦しんでいた配膳婦の小林なつ子は、その噂を頼りに救いを求めに行く。教主は開口一番、母親がいないだろう、その死霊が祟っている、さらにお前を怨む男の思いも障っていると告げた。言い寄られて拒んだ男たちの顔が浮かび、彼女は恐れに囚われた。神の告げに従って療法を受ければ治ると説く言葉を信じた結果、大森の待合へ連れ込まれて辱められる。以後は自暴自棄のまま翻弄されたが、他の女が同じ目に遭うのを見て堪えきれず自ら死のうとし、寸前で救われた。これが端緒となって昭和九年十二月に検挙された。
原典より
* 人妻の自殺未遂* 非処女の真相* 伏魔殿の女達* 水郷の怪行者* 悪行者の罠五、家庭を破壊されたもの* 本門八品浄風教会の掟* 暗い家族(ひ××みち)* 毒牙に斃れた姉(天×教)—— 邪教に迷はされた人々(好村春基・浅野研真ほか編・新興宗教・邪教批判) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
邪教に迷はされた人々(好村春基・浅野研真ほか編・新興宗教・邪教批判)
『邪教に迷はされた人々』は、邪教撃滅聯盟の発意により浅野研真・島影盟・広木勇郎・好村春基が協同で編んだ本である。天理教・ひとのみち・生長の家・大本教などに迷って、病人が医者から遠ざけられて死んだ話、精神を病んだ話、行者に辱められた話、家や財産を失った話を、遺族や民生委員の手記、『大法輪』『婦人公論』昭和十一年の記事などから集め、八類に分けて並べる。後半に島影盟の邪教弾圧史と田所通世の取締法規の解説を付ける。