女川源流で夜ごと消える携行食
どんな伝承か
新潟県岩船郡関川村高田で荒川に合する支流を女川という。中流から急激に険しい谷が続く。著者は昭和五十七年ごろから、この源流部へイワナ釣りに入り、山中で二泊する野営を重ねてきた。初めての入渓から一〇年ばかりたったある晩、荷を軽くするため、フランスパン、ソーセージ、チョコレート、乾パンなど残った携行食をテントの周囲にばらまいた。翌朝、それはきれいになくなっていた。以来いつも同じで、一切れのパンくずも残らない。にもかかわらず、物音に気づいたことは全くなかった。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
村の奇譚 ― 里の遺風(筒井功・民俗・地誌・現代)