大里と琵琶法師(蛇の漬物)
どんな伝承か
今から八百年前の話である。越後と羽前の国境、米坂線の越後下関と越後片貝の中間に蛇喰という村があった。この山中に住みついて山仕事に従う一人の男に、大里という美しい妻があった。男は毎晩、壺の中の物を食べる。問うと「それは蛇だ、蛇の漬け物だ。戸口に埋めて千人の人間に踏まれたものだ。千人に踏まれないと蛇のたたりが怖い」と答えた。男の留守に大里が戸口の下の壺を開けると、よい香りに誘われて一つ、また一つと食べ、ついに食べ尽くした。すると激しい渇きに襲われ、水鉢も井戸も飲み干し、荒川の支流女川へ走ったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本の妖怪伝説(小笠好恵・昭和中期~後期(推定))