白い蝶の野へ行きかけた祖母
どんな伝承か
神奈川県相模原市の杉本房江が中学生だったころ、祖母が自宅で息を引き取った。七十六歳で、おそらく老衰だろうと家族は見ていた。娘や息子が枕元を囲み、意識が薄れるたびにしっかりしてと声をかける。それを何度か繰り返したとき、祖母が目を開けてこう言った。もう呼ばないでほしい、白い蝶がたくさん飛んでいて花も咲いている、そこへ行こうとするとお前たちが呼ぶので戻ってきてしまう、と。息も絶え絶えの言葉だった。叔母たちは天国へ行くのだと察して呼びかけをやめ、ほどなく祖母は臨終を迎えた。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
臨死体験(立花隆)(立花隆・臨死体験・ノンフィクション・平成)
トム・ソーヤーの変身・オメガプロジェクト・色を聴く(共感覚)・クンダリニー覚醒・時間なき世界・光の存在/光の世界・星への旅・体外離脱とは何か・脳と心の関係・シルヴィウス溝・死のリハーサルなど全章にわたり、臨死体験者の証言(弟の気持ちを知る・ベトナム帰還兵・登山家の奇跡)と、ムーディやケネス・リングらの研究、脳科学的解釈を縦横に検討。