早春の的で豊凶を占う早尾神社
どんな伝承か
半田の早尾神社に伝わる「お的」は、群馬県内でも珍しい早春の占い神事である。作物や蚕の出来不出来、その元になる天候の善し悪しを占ったものと見られ、同じものは板倉町の長良神社などにも伝わる。同じ大字には茅の輪の行事もあり、これも県内では数少ない夏越しの祓いである。ここでは茅の代わりに川原萩を用いるが、内容に変わりはない。輪をくぐって身を清め、襲ってくる災厄を払うのである。村ではさらに八丁じめを立てて、外から入り込む災いを防ごうとしていた。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
渋川市誌 民俗編(市史編纂シリーズ・1980年代-1990年代推定)
本書は群馬県渋川市の民俗編として、地域に根ざした信仰体系と死生観を記録した資料である。民間信仰と俗信を既成宗教以前の下部構造と位置付けた上で、死の前兆(人魂現象、予知)、生死の境での異世界体験、死後の蘇生・生き返り、転生輪廻などの多様な事例を収集している。特に行幸田地区では生き返り事例が集中し、地域固有の信仰と関連する可能性が高い。