千布と徐福伝説
どんな伝承か
佐賀市金立町には「千布」という地名が今も残り、意外な由来が伝わる。紀元前三世紀、秦の方士・徐福は不老不死の霊薬を求めて海を越え、現在の佐賀郡諸富町寺井津に上陸した。内陸の金立山中に分け入った徐福は薬草「フロフキ」を探し出したが、故国へ帰ることなく長くこの地にとどまったという。徐福一行が金立山へ向かう道中はいたる所に芦が生い茂って歩行に難渋したため、所持していた布を敷いてその上を進んだ。その布が千反にも達したのを集めて埋めた土地が、現在の千布であるというのだ。千布には、徐福と恋仲になって焦がれ死んだ土地の娘お辰の姿を観音像に刻んで祀ったという「お辰観音」のお堂が、今も残されている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
妖怪伝説奇聞(東雅夫・1996年-2004年(取材期間に基づく推定))
魔王の木槌を求めて=稲生物怪録(妖怪伝説奇聞)/稲生平太郎の妖怪変化体験/一ツ目巨人・逆さ生首・化け蝦蟇/三次・比熊山の妖怪伝説/各地の妖怪奇聞