諸見里よし子の神ダーリー体験
どんな伝承か
首里鳥堀町の西来院は禅宗妙心寺派の寺で、民間ではだるま寺と通称され、十二支寺の一つとして全島のユタに尊崇されている。この寺には神ダーリーの最中と思われる人が訪れ、本堂に坐りこんであたりかまわず歌をうたったり、泣きながら悩みを訴えたりするという。糸満市の諸見里よし子も、そうした神ダーリーを経験した一人である。本人は無意識で何をしたか覚えていないが、知る人の話では歌が多く、歌劇『奥山の牡丹』に出てくるあやぐ節の曲にのせ、泣きながら歌っていたらしいという。神ダーリーはユタになる前の関門とされる一種の巫病で、彼女を安定したユタに導いたのは伊識春野であった。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
ユタと霊界の不思議な話(月刊沖縄社・昭和(1985年・昭和60年前後))
月刊沖縄社が1985年(昭和60年)前後に刊行した「ユタ・ハンドブック」。沖縄の女性霊能者ユタ20名(実名取材8名=新垣好子・漢名光子・金城米子・玉城静子・玉寄郁子・原田貴美枝・伊識春野・諸見里よし子)への取材を、序章の体験談5話、第一~四話の問答34項目、第五話「ユタを母に持った子の手記」、伊識・金城の霊示事例、有名霊能者120人名簿、用語集で構成する。