外国人が建てた家に出る白髪の男
どんな伝承か
女優の小畑絹子が語った話である。九年ほど前、外国人が建てた世田ヶ谷の家に住んでいた。ある夜の午前二時ごろ、寝台で本を読んでいると、扉がぎいと開いた。見ると四十七、八歳とおぼしい白髪の外国人の男が、黒いガウンのかくしに手を入れ、上目づかいにこちらを見ている。半年後、犬がひどく吠えるので目を覚ますと、同じ男が部屋の隅に立ち、一歩ずつ近づいてきた。やがて足をつかみ、膝から腰へ手をはわせてのしかかってきたので、無我夢中で灯りをつけると、影のようなものが扉の外へすっと消えた。怖くて一日もいられず、すぐに引っ越したという。
原典より
九年ほど前、外人の建てた世田ヶ谷の家に住んでいました。—— お化けについてのマジメな話(平野威馬雄・幽霊・怪異体験・昭和) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
お化けについてのマジメな話(平野威馬雄・幽霊・怪異体験・昭和)