新倉屋の入らずの間の囃子
どんな伝承か
釜石町の字沢村は古くからの遊女町で、そこに新倉屋という妓楼があった。この家にも誰ひとり足を踏み入れてはならない一室があったが、ある夜そこから太鼓と三味線の賑やかな囃子が鳴りだし、以後は毎晩のように長く続いた。当時、秋田から買われてきていた女が、こっそり中をのぞいたところ、内側から何かで目を突かれて片目になってしまった。ザシキワラシの仕業で、この家には夫婦で住みついていたのだと語り伝えられている。佐々木喜善が書き留めた話である。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
怪談の世界(山田野理夫・昭和中期(1977年頃))
ザシキワラシ(座敷童子)と福の神(怪談の世界)/遠野・東北の怪異伝承/家運の盛衰と怪音/妖怪と幽霊譚/山田野理夫の怪談採集